瓦屋根の雨漏りは漆喰が原因?劣化症状や対処法について
2024/09/05
瓦屋根は、50年から60年程度の寿命がありますが、雨漏りと無縁ではありません。
台風や地震などの自然災害により、瓦がずれて、隙間から雨水が浸み込むようになることもあります。また自然災害がなくても、漆喰の劣化症状により、雨漏りが発生することもあります。
この記事では、瓦屋根からの雨漏り原因として特に多い、漆喰の劣化症状とその対処法を紹介します。
瓦屋根はメンテナンスフリーではない
瓦屋根は大変耐久性が高く、瓦自体も、50年から60年程度は持つと言われているため、事実上、メンテナンスフリーであると考える方も多いと思います。
確かに、瓦自体の耐久性は高いですが、瓦屋根は瓦を一枚ずつ並べる形で構成されているため、瓦が一つでもずれると、そこから雨水が浸み込むようになり雨漏りが発生するという特徴があります。強風や物の激突、地震など様々な原因により、瓦がずれたり欠けたりします。
つまり、瓦屋根と言えども、メンテナンスフリーではないということです。
漆喰の劣化は災害に関係なく生じる
瓦屋根のメンテナンスが必要になるのは、強風や物の激突、地震といった災害発生後だけではありません。
瓦屋根の棟部分に用いられている漆喰(面戸漆喰)は、災害とは無関係に歳月を経るごとに劣化し、やがては剥がれて、その隙間から、内部に雨水が入り込むようになり、雨漏りの原因となります。
漆喰の寿命は15年から20年程度と言われているので、面戸漆喰のメンテナンスを怠ると、せっかくの瓦の耐久性を生かせなくなるので注意が必要です。
漆喰が使われている箇所と役割
漆喰が使われているのは、屋根の天辺の棟部分です。屋根と屋根がぶつかり合い山折りに隆起している部分を棟と言いますが、瓦は波型にうねっていることから、棟の真下の部分は、三日月形の隙間が生じてしまいます。この部分を面戸と言います。
瓦屋根の棟部分は、葺き土を盛って積まれています。葺き土には棟を支える役割がありますが、盛っただけでは、三日月形の面戸からあふれ出てしまいます。
そこで、三日月形の面戸に漆喰(面戸漆喰)を埋めることによって、葺き土の流出を防いでいるわけです。さらに、漆喰を埋めることで、雨水が浸み込むことも防いでいます。
もしも、面戸の漆喰がなかったら、面戸から雨水が浸み込んで、葺き土が水を吸いやすい状態になって、雨漏りの原因となります。また葺き土の流出により、棟の形が崩れて、ずれが発生してその隙間からも雨水が浸み込みやすくなります。
このような状態になると、棟部分はもちろんのこと、瓦屋根の全面的なメンテナンスも必要になってしまいます。
漆喰の劣化症状と対処方法
漆喰は、主に消石灰を原料としていますが、表面が多孔質になっており、湿度が高い時は水分を吸収し、低い時は、水分が放出されています。
水分の吸収と放出を繰り返していると、やがて漆喰が劣化します。特に屋根は、雨風にさらされ、直射日光を浴び続けていて、寒暖差が激しいだけに劣化が進行しやすい状況にあります。
漆喰の主な劣化症状と対処方法を紹介します。
漆喰の黒ずみ
瓦屋根を見上げると漆喰の部分は、セメントと似た白っぽい色になっているのが一般的です。ところが、歳月と共に、漆喰が黒ずんでくることがあります。
漆喰の黒ずみは、漆喰にカビやコケが付着したことが原因です。
漆喰にカビやコケが付いてしまうと、漆喰の内部まで根を張ってしまい、漆喰の表面についた雨水が内部にどんどん浸み込んでしまいます。
この段階では直ちに雨漏りにつながるわけではありませんが、早めに補修工事を行なえば、メンテナンス費用を安く抑えることができます。
具体的には、既存の漆喰を剥がして、漆喰の詰め直し工事を行うことにより対応できます。
漆喰のひび割れ
漆喰は時間の経過と共に、硬くなります。この状態で、雨風にさらされ、直射日光を浴び、寒暖差が激しい環境に置かれると、ひび割れが発生してしまいます。ひび割れがひどくなると、その隙間から雨水が内部に浸み込むようになります。
もっともこの時点でも、直ちに、雨漏りにつながるわけではありません。
ひび割れにより、漆喰が少し剥がれた状態にとどまれば、メンテナンスも容易で、漆喰の詰め直しや上塗りにより対応できます。
漆喰の剥がれ
漆喰のひび割れが進行すると、漆喰がボロボロと剥がれて来ます。軒先に漆喰のかけら(セメントのかけらのような物)が落ちているのを発見して気付くことも多いです。
このような状況だと、既に、棟の隙間から内部に相当の雨水が浸み込んでいる可能性もあります。
さらに、隙間から葺き土が流れ出ている状況だと、棟が歪んでいることもあるので、棟瓦の積み直し工事も必要になることもあります。
漆喰の剥がれからの雨漏り発生
漆喰の剥がれを放置したままだと、棟の葺き土が流出するだけでなく、棟瓦内部に残った葺き土も大量の雨水を吸い込むようになり、葺き土が劣化します。
葺き土が劣化すると、棟瓦の並びも歪んでしまい、棟瓦の隙間からも雨水が浸み込むようになります。
棟瓦の隙間から浸み込んだ雨水は、瓦屋根の下地になっている野地板にも浸み込み、雨漏りが発生するようになります。
雨漏りが発生するような状況になっていると、野地板も腐ってしまうこともあるため、漆喰の詰め直し程度の工事では対応できず、一旦、瓦屋根をすべて撤去し、野地板の張替え工事からやらなければならなくなるため、多額の工事費用がかかってしまいます。
屋根漆喰の劣化症状の確認方法
以上に紹介した瓦屋根の漆喰の劣化症状を確認する方法は、2通りあります。
地上から目視でチェックする
棟の漆喰を目視や双眼鏡などで確認する方法です。目視でもひび割れが分かるほどだったり、漆喰が欠けて無くなっている状態だと、早晩、雨漏りが発生してしまうので、早めに、漆喰の補修工事を行ってください。
雨漏り修理業者に調査を依頼する
地上から直接確認することが難しい場合は、雨漏り修理業者に調査を依頼するのが最善です。
すでに雨漏りが発生している状況の場合はもちろんですが、雨漏りは発生していないけど、軒先に漆喰のかけらが落ちている状況でも、すぐに雨漏り修理業者に確認してもらいましょう。
雨漏り修理は、早ければ早いほど、工事費用を抑えることができます。
漆喰の補修はDIYでできるのか?
漆喰の補修くらい、DIYでできるのではないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、屋根に上がれるにしても、漆喰の補修をDIYですることはおすすめできません。
屋根の漆喰は、見た目はセメントですが、漆喰はセメントとは別物で、繊維質が含まれていて、割れにくく剥がれにくいようにできています。
漆喰を用意できたとしても、どの程度の量の漆喰を詰めればよいのかは、瓦屋根の構造を熟知していないと判断が難しいものです。
単に、大量の漆喰を詰めればよいものではなく、雨水が適切に流れるように角度をつけなければなりませんし、雨水の排出口は塞がないようにするといったコツもあります。
こうしたことを知らずに施工してしまうと雨漏りを止めることができないばかりか、かえって雨漏りがひどくなることもあります。
屋根の漆喰の補修工事は、瓦屋根の構造を熟知した雨漏り修理業者に依頼するのが最善です。
瓦屋根からの雨漏りや漆喰の劣化を防ぐためには?
瓦自体は、直射日光を浴びたり、雨水にさらされたりしても、ほとんど劣化することはありません。瓦屋根はズレさえ発生しなければ、雨漏りとは無縁でいられるわけです。
そのためには、定期的なメンテナンスが必要です。
特に、漆喰の寿命は15年から20年程度とされているため、この期間を目安に漆喰の状態を確認して、補修工事を行うべきなのは言うまでもありません。
ただ、15年から20年の間、何もしなくてよいわけではなく、それよりも短いスパンで漆喰の状態を確認するべきです。
台風や地震などの自然災害の影響によって、従来の寿命よりも短い期間で漆喰が劣化していることもありうるためです。
このように、定期的な点検を欠かさないことが、瓦屋根の寿命を延ばすための秘訣になります。
まとめ 東大阪市での瓦屋根の漆喰の補修工事は雨もり屋へご依頼ください
雨もり屋は、東大阪市を中心に地域密着で雨漏り修理を行っている職人直営店です。
職人直営店なので、中間マージンや余分な経費は0円で雨漏り修理を行うことができ、これまで1,000件以上の雨漏り解決の実績があります。
瓦屋根の漆喰の補修工事の実績も多数あり、瓦屋根の構造から判断して、適切な面戸漆喰を施工させていただいており、瓦屋根からの雨漏りが止まったという喜びの声を多数いただいております。
面戸漆喰は、単に厚塗りするだけでなく、瓦屋根に合わせて角度をつけ、適切な量で施工することが重要です。雨もり屋の職人は、瓦屋根の構造から熟知して、面戸漆喰を施工しているので、必ず、瓦屋根からの雨漏りを止めます。
瓦屋根の漆喰の補修工事だけでなく、野地板の張替えから必要な状況の場合は、屋根の全面的な張替え工事を行うこともできますし、雨染みした内装のリフォーム工事にも対応しております。
東大阪市にて、瓦屋根からの雨漏りに関する工事ならば、どのようなことでも、雨もり屋へご依頼ください。